うなぎは夏バテに効果あるのか?その栄養と丑の日を考える

2017/01/01

うなぎといえば、夏バテ予防?
毎年「土用の丑の日」には、うなぎ屋さんが大張り切りです。

でも、本当にうなぎは夏バテに効果があるの?

うなぎの栄養って?夏バテ防止って?

ここでは、土用の丑の日にうなぎを食べて夏バテに効果があるのか検証します。

 

うなぎは夏バテに効果あるのか?

「うなぎ」が注目される「土用の丑の日」。
なんで「うなぎ」?

うなぎには夏バテ予防や夏バテ回復の効果があるというのです。

でも、それって、本当でしょうか?

夏バテって何?

まず、うなぎが夏バテにいいか悪いかって以前に、
夏バテとは何かを知っておきましょう。

人間の身体は、いつでも体温が一定です。
でも、これは、気温など回りの様子に合わせて、身体が一生懸命調整をしているのです。

日本の夏のように、温度が高くて湿度も多いというのは、身体に取って負担です。
そこで、身体は体温を一定に保とうと、かなりのエネルギーを使います。

これって、結構シンドイのですね。

他の季節であれば、それほどでなくても、真夏日が続いたりすると、本当にシンドイ!
実は身体も悲鳴を上げつつ体温調整をしているのです。

でも、あまりに負担が大きくて対応できなくなると、
熱を外に放出することができなくなって、だるくなったり、高熱が出たり、胃腸の調子が変になったりしてしまいます。

そう、この「だるい」「暑い」「腹痛」「食欲不振」等々が、「夏バテ」です。

夏バテの主な原因
 ・自律神経の不調
 ・水分不足
 ・胃腸の働きの悪化
 

この3つが、夏バテの主な原因だそうです。

夏は「ミネラル」や「たんぱく質」が不足する?!

そして、この夏バテは、なんと「栄養不足」になるからなんですって?!

この栄養不足というのは、決して戦時中の痩せこけた身体のようなことではなく、「ミネラル」や「たんぱく質」などの欠乏のことなのです。

ほら・・・・、夏になると、暑いからって食欲不振になったり、
お素麺ばっかり食べてたり・・・
冷たい飲み物ばっかり飲んでいたり・・・・。

つまり、まず取り入れる量が減っている。

そして、夏は暑いから、汗をかくでしょ。
すると、ミネラル成分が汗と一緒に外に出てしまうのです。

そうすると、本当、身体はミネラル等の欠乏状態になってしまいます。

 

うなぎの夏バテに効く栄養とは

それでは、うなぎにはどのような栄養があるのでしょうか?

ここに、【うなぎの栄養価】として、可食部100g当たりのデータがあります。

エネルギー(kcal) 339
たんぱく質(g) 23
脂質(g) 24.4
カルシウム(mg) 150
鉄(mg) 0.8
ビタミンA(IU) 5000
ビタミンE(mg) 8.19

数値だけを見てもピンときませんが、
栄養価が高いといわれる牛肉と比較しても、エネルギーも脂質も、実は牛肉よりもうなぎの方が高いのです。

ビタミンAやEも飛び抜けて多く、それがまた身体に吸収されやすい形というのですからまさに最適な食事と言えます。

もちろん、ミネラルや良質なたんぱく質もたっぷりです。

 

丑の日のうなぎで夏バテ知らず

暑い時期を乗り切るために、ウナギなど栄養価の高い食品を食べるといのは、かなり昔からの風習のようです。
うなぎを夏に食べるというのは、万葉集にも詠われていることから、かなり古い時代からの風習と思えますが、
実際に、「土用の丑の日」にうなぎを食べるようになったのは、安永・天明の頃(1772年~1788年)と言われています。

夏バテは、何も「土用の丑の日」だけに起こるわけではない!
では、なんで「土用の丑の日」に鰻を食べるようになったのでしょう?

火付け役になったのは平賀源内!

平賀源内はお医者さんですので、うなぎの栄養も知っていたのでしょうが、
実は、「土用の丑の日にうなぎを食べる」のは、鰻屋への商売繁盛のためのコンサルだったとか。

その鰻屋が「本日丑の日」と紙に書いて店先に貼ったところ、鰻が飛ぶように売れ出し、他の店もこれを真似したために、ブームになったというものです。

この頃には、「丑の日」には「う」のつく食べ物を食べようという風習もあり、鰻以外に瓜、梅干、うどん、うさぎ、馬、牛などもよく食べられたそうですが、やっぱり栄養豊富な「うなぎ」が夏バテ防止になって、現代にまで続いているのですね。

 

まとめ

日本の夏の温度や湿度、そこから来る夏バテに有効なものとして古くから受け継がれてきた「鰻」!

今年(2016)年の「土用の丑の日」は7月30日(土)です。

今年は、この鰻を食べて、夏バテ知らずで通しましょう!


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