へそくりの語源と意味は?主婦の平均は夫より上?下?
2017/01/01
「へそくり」って、なんで「へそくり」って言うのでしょう?
当たり前のように使っていて、結構知らない言葉ってたくさんありますね。
ここでは、「へそくり」の語源と意味をお教えします。
ところで、あなたは「へそくり」してますか?
主婦のへそくりの平均額は、一体いくら?
そして、その金額は夫のへそくりより多いのでしょうか?少ないのでしょうか?
へそくりの語源は何?へそくりの意味は?
「へそくり」の意味や語源は何でしょう?
まず、「へそくり」の意味から説明すると・・・・。
「へそくり」の意味
「へそくり」の意味
家計をやりくりして内緒で貯めたお金のこと。
大事なのは、「やりくり」することと「内緒」というところです。
使っても使っても余ってしまうお金(なんてものがあればうらやましいですが)とか、家族に隠し立てせずに堂々としている貯金などは、「へそくり」とは言いません。
「へそくり」の由来と語源
「へそくり」の由来や語源にはいろいろな説がありますが、その名も「綜麻繰(へそくり)」が一番有力のようです。
「綜麻繰(へそくり)」とは、麻をより合わせて糸にする内職のことです。
もう少し詳しく言うと、「綜麻」というのは、紡いだ麻糸を巻き付けた糸巻きのことです。
糸を巻き付けていくことを「糸を繰る」といいますが、特に麻糸を巻き付けることは「綜麻を繰る」つまり「綜麻繰り」という言葉となります。
昔から貧しい家計を補てんするために主に女性がこの「綜麻繰り」という内職をして、家計を支えていました。
ただし、このお金があると思うと、酒代になってしまったりするので、夫にみつからないようにこっそりと貯める必要があったのです。
それで、「綜麻繰り内職」で得た収入は「綜麻繰り」と呼ばれるようになり、転じて、「家計をやりくりして内緒で貯めたお金」を指すようになったのです。
また、別説では「へそ」は「臍」の意味ともいわれています。
お金や貴重品は人に取られないように、またなくさないように、腹巻や紐などで腹に巻き付けておいたところから、「他の人に知られないようにこっそりと持っているもの」を臍くりと言うようになったというものです。
この臍近くに蓄えたお金は滅多には出しませんが、いざというときには、お腹をまさぐって、臍をたぐるようにしてお金を取り出し支払うことから「臍をくる」=「臍くり」と言われるようになったそうです。
なににしても、貧しい家計の中で本来なかったものを、いざというときのために蓄えておく「非常資金」に違いはありません。
主婦のへそくり平均額は夫のへそくりを上回るのか?
さて、そのへそくり!
これは主婦だけのものではなく、少ないお小遣いでやりくりをする旦那さんの方もせっせと頑張っていることでしょう。
まず、一般に主婦はどのくらいへそくりをしているのか、こんな統計があります。
主婦のへそくり平均額
これは、2004年にオリックス銀行が行った「夫婦の関係と懐事情についての調査」(有効回答数:1000)という統計です。
それによると、
男女別のへそくり金額
- 夫:136万円
- 妻:155万円
という結果です。
つまり、主婦の方が旦那のへそくりより上回っているという結果です。
これを年代別に見た結果がこちらです。
年代別のへそくり金額
- 20代:88万円
- 30代:131万円
- 40代:80万円
- 50代:209万円
- 60代:212万円
40代は子供の教育などにお金がかかり、へそくりどころえはないというところでしょうか?
へそくりの平均と夫と妻の目的の違い
それでは、この「へそくり」の目的はいかに?
へそくりの目的
こちらは、同じオリックス銀行が2013年2月に行った「夫と妻の家計管理に関する意識の違いについての調査」(有効回答数:500)によるデータです。
妻のへそくりの使い道
- 子どものため(39.4%)
- 生活費の補てんのため(30.3%)
- 家族でのレジャー、旅行のため(30.3%)
- 収入減少への備え(25.7%)
- 貯めることが好き(23.9%)
夫のへそくりの使い道
- 家族でのレジャー、旅行のため(39.5%)
- 友人との交際費(36.0%)
- 生活費の補てんのため(28.9%)
- 収入減少への備え(22.8%)
- 子どものため(20.2%)
これを見ると、妻のへそくりの目的が家計や子どもにあるのに対して、夫はレジャーや交際に目的があることがわかります。
でも、主婦は家計費の中からへそくりして、主に家計を補てんする。
夫は家計費の中の自分の小遣いからへそくりして、趣味や友好費を補てんする。
と考えると、これも妥当なのかもしれません。
へそくり のまとめ
さて、「へそくり」の語源や意味はわかりましたか?
また、主婦のへそくり平均金額が夫のへそくり平均金額を上回っていること、そして、主婦の目的がやはり家計や子どもの養育費にあることなどがわかりましたでしょうか?
自分の楽しみのためにもへそくりはしておきたいものですが、本来の意味に立ち返り、「家族のいざ!」というときにすっと差し出せるような「へそくり」を作っておきたいものですね。