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十五夜お月さん 出た出た月が うさぎ など童謡の歌詞と意味【動画付き】

月というのは万葉の時代からもさまざまな和歌にも詠まれ、現代にあっても生活と切り離せない深い味わいのあるものです。

欠けても満ちても良しと言われる月ですが、やはり十五夜の満月には、さまざまな思い出が相まっています。

ここでは、月や十五夜にちなんだ懐かしい童謡をYoutubeの動画から拾い、その美しいメロディと歌詞をご紹介していきます。

日ごろ耳にし、何気なく口ずさんでいた童謡に秘められた歌詞の意味や作詞者の思いを感じてください。

 

童謡「月」の歌詞とYoutube動画

まず、「月」と聞いて思い出すのは、この童謡です。

童謡「出た出た月が」のYoutube動画

単純な旋律ながら、どんどん心に沁み込んでくる曲ですね。

童謡「出た出た月が」の題名と歌詞

この童謡の正式な題名は「月」で、文部省唱歌です。

【1番】
出た出た 月が
まるいまるい まんまるい
盆のような 月が

【2番】
隠れた 雲に
黒い黒い 真っ黒い
墨(すみ)のような 雲に

【3番】
また出た 月が
まるいまるい まんまるい
盆のような 月が

歌詞では、ただ月が出たり雲に隠れたりするサマを歌っているだけですが、
何も音のしない静かな夜に、子供たちが無心に月に見入っている様子が伺えます。

「お盆のようなまるい月」ということですから、
これはやはり十五夜の満月ですね。

満月は通常の月よりも一回り大きく見えますので、
その大きさや美しさに子供たちは感嘆しているのでしょう。

スマホもゲームもパソコンもない時代。

暗い夜空に煌々と照りわたる月が、どれほど美しく子供たちの心をとらえ、そして癒していたかを感じます。

 

童謡「うさぎ」の歌詞とYoutube動画

「十五夜」と聞くと思い出される、この童謡も有名です。

童謡「うさぎ」のYoutube動画

そう、十五夜を見て喜んでいるのは、人間だけでなく、うさぎもそうなんですね。

童謡「うさぎ」の歌詞

【1番】
うさぎ うさぎ
なに見て はねる
十五夜 お月さま
見て はねる

この童謡「うさぎ」は、作詞・作曲者不詳の日本のわらべうたです。

やはり文部省唱歌となっており、小学校学習指導要領では3年生の音楽に出てくる日本古謡です。

この歌は江戸時代から歌われていたそうで、1892年(明治25年)の『小学唱歌 (ニ) 』で初めて教材として掲載されたという歴史ある童謡です。

当時の歌詞と現代の歌詞には若干の違いがあります。

歌詞の2行目に当たる「なに見てはねる」は、昔は「なにを見てはねる」だったのです。
また、3行目の「お月さま」を「お月さん」と歌うこともありますね。

現代においては、とても淋しい旋律に感じますが、
この曲は、三味線や箏など和楽器の練習曲としても使われます。

静かな月の夜に照らされて、うさぎも喜んで跳ねて踊っている情景。

うさぎは、月の中にいるうさぎに会えて嬉しいのでしょうね。
月のうさぎはお母さん?

この歌の面白さは、月を直接愛でる歌詞ではなく、
その月を見て跳ねるうさぎを描いて、
月の美しさや尊さを伝える、
とてもステキな童謡です。

 

童謡「十五夜お月さん」の歌詞とYoutube動画

そして、私がひどく心を揺さぶられたのはこの童謡です。

童謡「十五夜お月さん」のYoutube動画

この童謡も、「十五夜」と聞くと自然に「お~つきさん」と出てくるほど
有名で耳慣れた童謡です。

童謡「十五夜お月さん」の歌詞

この童謡は上の童謡に比べて比較的新しく、

作詞:野口雨情
作曲:本居長世

の作品です。

【1番】
十五夜お月さん 御機嫌(ごきげん)さん
婆(ばあ)やは お暇(いとま)とりました

【2番】
十五夜お月さん 妹は
田舎へ 貰(も)られてゆきました

【3番】
十五夜お月さん 母(かか)さんに
も一度 わたしは逢いたいな

ちょっと淋しい旋律ながらも、歌いやすい童謡です。

この歌は、大正9年(1920年)児童文学誌『金の船』(のちに『金の星』と改題)の)9月号に発表されました。

童謡「十五夜お月さん」の意味

童謡としてはよく知っている歌詞ですが、
ふと意味を考えると、「あれ?」って思いますよね。

まず1番、「ばあやがお暇を取る」ということで、
私は、女中働きのばあやさんも十五夜の日には実家に帰るということかな・・・くらいに思っていたのですが・・・・。

まず、「ばあや?」「おいとま?」と、歌詞の意味が気になりました。

次に2番。

「妹は田舎へ貰(も)られてゆきました」

ええ?妹が貰われて行った?
姉妹が離れ離れになるということ?

そして、3番。
「母(かか)さんにも一度わたしは逢いたいな」

え~?
お母さんに会いたいって、つまりはもう会えないってこと????

なんか、とんでもない内容に、深く胸をえぐられました。

それを、十五夜を見ながら、泣くでもなく淡々と月に話しかける少女。。。

この歌が作られた頃の世情と背景

この歌が作られた大正9年ごろには、それまで裕福であった旧家の没落が激しくなった時期です。

父親が破産して一家離散となる旧家がたくさん生まれます。

多分、この「十五夜お月さん」に歌われたこの少女の家もその例に漏れません。

父親が破産し、母親は病死し、使用人だったばあやも解雇されます。
もう家も人の手に渡っていることでしょう。
そして残された幼い姉妹も別れ離れになってしまいます。

この少女もどこかに貰われていく前夜なのか、
それともすでに違う知らない場所に来て、しみじみ十五夜を眺めているのでしょうか?

きっとこの少女が、お母さんと妹と一緒に、ばあやが出してくれた月見団子やお茶を飲みながら、縁側で十五夜を愛でていた楽しい思い出があるのでしょう。

そのときも煌々と物言わず見守ってくれていた月。
家族もばあやも失い、少女が唯一語り掛けをする唯一の友は、今はもう、月しかないのですね。

 

月や十五夜の童謡の歌詞と意味 のまとめ

童謡はとてもよく耳にし、その歌詞も歌いだせば自然に出てくるほど慣れ親しんでいます。

でも、改めて「月」「うさぎ」「十五夜お月さん」に歌われた歌詞の意味を考えてみると、何かとても悲しい、でもとても温かい、なんとも言えない気持ちになります。

月は、昔からものも言わず、このような人間の情景や思いを空の上からひっそりと見守り続けているのでしょう。

淋しく悲しいまでに美しい旋律に、心が静かに落ちていきます。


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