小学校の家庭訪問の目的と話題!お茶やお菓子の用意について

2017/01/01

小学校に入ると、5~6月くらいに「家庭訪問」があります。

都市部や私立などでは廃止されていることもありますが、一般の公立ではまずほとんどあるようです。
こんなとき、家庭訪問はどんな目的で行われるのか会話される話題はどんなものか、またお茶やお菓子の用意、掃除など、いろいろ気になることがいっぱいです。

ここでは、初めて小学校の家庭訪問を控えた方に、その目的や話題、お茶菓子等についてお話します。

小学校の家庭訪問の目的は?

学校の先生がわざわざ家庭にやってくるということで、家庭訪問を非常に怖いものだと思ったり、仕事などの調整に悩む方も多いでしょう。

何故、小学校では例年「家庭訪問」を行うのでしょう?

家庭訪問は何故やるのか?

一般的に家庭訪問は、主に小中学校などの幼少期・成長期において、教師自らが児童や生徒の家を訪問して、その子供の学校での様子や成績の状態などを親に報告して、学校と家庭の連携を図るためのいわば行事です。

もちろん、学校で行われる面接などでも報告はできるのですが、まずは新学期になって、教師側もたくさんいる子供達の特徴を掴むためにも、家庭に伺って、生活環境やどんな親御さんか、祖父母やペットなどの状況を見ることで、それがいいとか悪いとかでなく「ただ把握」するために行うものです。
もちろん、家を見れば経済的な裕福さもわかりますし、数分親と話をすれば、その教育感や価値感なども多少わかります。
でも、だからといってそれで採点があるわけではなく、「個性」「環境」の違いを把握するだけですので、無理せず「ありのまま」でよいのです。

たとえば、人通りのない暗い道で「仕事のため両親の帰りが遅い」と聞けば、先生も何かあったときなどには一番に心配してくれるでしょうし、「祖父母同居で祖母が踊りの師匠をしている」「家が八百屋で父母もいつもいて、近隣との連携が強い」など聞けば、安心度も増すし、なにか性格の違いで悩むようなときにも「何故」が考えやすく、その子供にとって最適な解法が導けるかもしれません。

教師側は「何を見る」と決まっているわけではなく、一見してのイメージから、その子を把握する手立てにしているだけです。

ですから、不必要に嫌悪したり心配したりする必要はありません。

子供は家と学校で主に生活をしています。
だから、学校では授業参観や面談があり、家の場では家庭訪問がある
そんな風に捉えておけばいいでしょう。

家庭訪問の目的

家庭訪問の目的は、大体以下のようなものです。

  ・児童や生徒の家庭の地理的位置を把握する。
  ・児童や生徒の家庭での様子を把握する
  ・児童や生徒の家庭での問題点などがないかを把握する
  ・児童や生徒の学校での様子や成績を保護者に報告する
  ・保護者の疑問に答え、学級経営・指導方針を説明する
  ・通学路の安全を点検する
 

家庭訪問の形態

家庭訪問の形態は、地域や学校によっても様々です。

私の子供の頃(40年くらい前の地方都市の公立小学校)では、
学校区というものがあって、ほとんどがその町内か隣町在住の子供たちでしたので、
  ・20分訪問
  ・10分移動
の30分制で、その時間を目安に、全員分の訪問日時表があらかじめ配られ、
その時間になると、学級の仲間達が先生をその子の家まで案内してくれ、
先生が中で面談している間、道路などで遊んで先生を待ち、
終わると、自分の家の子も一緒になって次の子の家まで案内する。
そんな感じでのどかでした。

そして、時間がどんどん押してくると、仲間の1人が先に来て
「今、先生は○○君の家に入ったところだから、おばさんちは30分くらい遅れるよ」などと連絡役もやってくれ、家庭訪問を機会に、子供たちも友達同士の交流も盛んになっていったように思います。

大体、期間の前半で学校近隣の子供たちの家を訪問し、
最後の1~2日で、遠方から越境入学している子供の家に、先生が自家用車を出して、その子を送りがてら訪問するという感じでした。

でも、今は、学校区のある公立だけでなく、私立も増えていますし、
父母ともに仕事で時間が取れないということもあり、
形態はさまざまに変化しているようです。

また、以前は教師を居間や茶の間に通したり、子供部屋を見せるなども当たり前でしたが、最近は「玄関先で対応」という学校も少なくありません。

学校区の公立でしたら、近隣の方にいつもどんな感じなのかお聞きになってみるのが一番です。

小学校の家庭訪問で話題にすること

さていよいよ家庭訪問で、先生に何を話したらいいのか。
家庭訪問でするべき話題は何だろう、と不安になるかもしれません。

でも、これも、大丈夫。
こちらは初めての子供の初めての家庭訪問でも、
教師側は何回もこれを行っています。

こちらが先に何か言う前に、先生側から段取りよく話題が展開される場合がほとんどです。

最初と最後はきちんと挨拶

内容に寄らず、親としては、最初と最後の挨拶はきちんとしましょう

最初に
「○○の母でございます。本日はわざわざありがとうございます。」
と丁寧に挨拶し、
あとは基本的に教師側の展開で答えたりするだけでいいでしょう。

また最後にきちんと
「本日は本当にありがとうございました。お陰さまで○○が学校で楽しくやっている様子もわかり、ほっといたしました。なにぶん○○なところのある子供ですので、どうぞよろしくお願いいたします。」
のような締めくくりをして、先生を信頼している感を出しておけばよいでしょう。

ここがいい加減な親だと、子供への教育方針なども疑われますね。
特別構えることはないので、いつもどおり挨拶をすることです。

主に出される話題

・学校での様子

「○○君は学校でこんな感じです。先日△△のとき・・・」のように、先生から学校での様子が話されることが多いです。
このとき、特に目立った問題もなければ「元気で楽しそうですよ」などと言われますし、何か先生の印象に残るような「良いこと」や「びっくりしたこと」があったりすると、その報告がされるでしょう。

・家での様子

学校での様子に続いて(順序が逆になることもありますが)「家ではどうですか?」と聞かれることも多いです。
特別問題がなければ「毎日楽しそうだ」とか「朝早く起きるようになった」とか、様子を伝えればいいですね。
また、学校で教師の印象に残るようなことがあると、それに起因するような形で「家での様子」や「家庭の方針」とかを尋ねられることがあります。
この辺はいい悪いではないですので、教師に知っておいてもらった方がよい事項などはお話ししておくとよいでしょう。

・子供の健康状態や癖や性格

たとえば、持病の薬を昼食時にも服用しているとか、目立たないところの怪我や疾患で体育で気をつけることがあるとか、急かすとパニックになりやすいとか、特に教師に知っておいて欲しい健康状態や癖や性格やその対応方法などがあれば、伝えておきましょう。
子供はすぐに学校にも友達にも慣れて行きますが、最初のうちは幼稚園児や保育園児と同じです。
教師側も心得ていて、徐々に大丈夫なように誘導しますが、知らせておいて安心なことは、家庭訪問の際にお話しておくといいですね。

・子供の特性から気になっていること

上記に関連して「うちの子は食べるのが遅いが給食で困ったりみんなに迷惑をかけていないか?」「前日にカバンの用意はさせているが、忘れ物などひどくないか?」「幼稚園時代の友人がいないので心配しているが、クラスに打ち解けているか?」などなど、気になることは聞いておくとよいでしょう。

些細なことでも話題として出せば、先生も気にかけてよく見ててくださることもありますので、家庭訪問を有意義に利用してください。

小学校の家庭訪問でお茶やお菓子は必要?

それでも教師が自宅に来るとなると、掃除や茶菓子の準備も気になります。

以前は、2~30分という長い時間もありましたので、家庭環境の把握ついでに、茶の間や居間に通して座っていただき、茶菓子を出すのが一般的でした。
(でも、実際には教師は全部の家で茶菓子をいただくとお腹やトイレの事情で困るので、出されてもほとんどは辞退しましたが)
よく中華料理店を営む家庭で、いきなりご馳走を並べられて困ったなどという話もあります。

また、用意する家庭の負担もありますので、最近では「茶菓子不要」「玄関先までで中には入らない」などと、事前に学級通信などのお知らせが来る場合があります。

まずは、
  ・訪問時間は何分間なのか?
  ・教師は部屋に入るのか?玄関までか?
  ・茶菓子の準備は必要か?

これを、事前の「お知らせ」や近隣の方に例年の様子を聞くなどして把握しておきましょう。

本当は部屋に入れてしまった方が楽

学校で「玄関まで」と決められている場合は替えようもありませんが、
実は「玄関まで」というのが一番厄介なのです。

田舎のような立派な一軒家で玄関も広い場合にはよいのですが、都会でマンションの半畳ほどの玄関ともなると、足の置き場も座るところもありません。
また、いくら掃除しても土埃やしまい切れない靴の散乱や靴箱の異臭など、「お願いだから中に入って」と思うこともありますね。

また、教師側が玄関先で立ったままであれば、こちらが座るわけには行きません。

肝心の話も最低限のことだけで「何しに来たんだろう?」的な疑問が残るようでは本来の家庭訪問の意味もありませんね。

でも、いろいろな考えの親がいるので、学校としては無難な方針にするしかないのでしょう。
(モンスターペアレンツ呼ばれる親に学校も戦々恐々です。)

時間がどんどん遅れていて教師側も「手早く終わらせたい」などとわかる場合で、こちらも同じであれば、「玄関先」をよいことに数分でそつなく終わらせてしまうのは一法です。
でも、きっと、教師側の記憶にも残りにくく、形だけの訪問になってしまうことでしょう。

状況を見て、もしも中に入っていただけるようなら
「玄関先でとは伺っておりましたが、私の足が悪いので座りたく、中にお入り頂けませんか?」
「ちょっと風邪気味で、ここは隙間風が入りますので・・・」
「子供のことでちょっと先生だけのお耳に入れたいことがございますので・・・」
理由をつけてお願いする形で、座らせてしまった方がいいですね。
教師もずっと立ちっぱなし歩きっぱなしですので、ほっとされるかもしれません。

茶菓子の用意

部屋に入ってもらったなら、茶菓子の用意に時間がとられることのないように、
あらかじめテーブルに前準備をして、席をはずさなくてもお話をしながら御茶淹れなどができるようにしておくといいでしょう。
手際のよい賢いお母さんだという印象もつきますし、一口のお茶で教師側もほっとできれば、お子さんの話にも熱心に対応してもらえます。

または、先に子供に言っておいて、先生が着席したらお盆にのった急須などを持ってこさせるように段取りしておくのも「躾けのよい家庭」の印象づけになります。

ほとんどの教師はお茶菓子には手をつけませんので、形と思ってもよいでしょう。

また、以前は教師がお茶菓子に手をつけないのを前提に、帰りにそっと「手土産」を渡す家庭も多かったです。
このときは「贈答」とかのイメージではなく「たまたま田舎から送ってきたものですので」くらいの言葉で新茶や海苔など持たせることもありました。
まぁ、この辺も、逆にそういうことを禁止した学校や家庭の方針にも寄りますので、それぞれ納得いくように考えればいいでしょう。

あくまでも、「特別に我が子だけ見て」ではなく、「わざわざご足労いただいた」「先生から学校での我が子の様子を聞けて安心した」「今後もよろしく」というような感謝が自然に出た形でよいでしょう。

まとめ

まとめというよりかは、余談ですが・・・・、
我が家で「絶対お茶は飲まない」と言っていた先生にお茶を飲んでいただくことに成功した話です。

そのときには、「娘が庭で栽培しているミントで作ったミントティーです。」と言ってお出ししたところ、「○○ちゃんが自分で栽培しているの?」と喜んで飲んでいただけ、そのエピソードが卒業時にも覚えていて懐かしく話されるようなきっかけになったこともあります。

家庭訪問は、学校の様子だけではわからない家庭での子供の様子や日々の行動などを教師に知ってもらう良い機会です。
単に面倒がったり最低限の事項で済まそうとせず、制約された時間や場所や規則に反しない中で、先生が自宅まで来てくださるメリットを最大限に生かしてください

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