お盆玉袋って何?お盆玉の相場と発祥地域郵便局はいつから
2017/01/01
「お盆玉袋」というのを知っていますか?
どうやら、お盆に帰省する子供世帯のお孫ちゃんに、おじいさんやおばあさんが「お年玉」ならぬ「お盆玉」をあげようということらしいのですが・・・。
その火つけ役が郵便局と聞いて驚きました。
それにしても、このお盆玉、どこの地域でいつから始まったのでしょうか?
相場も気になるところですね。
お盆玉袋って何?
私が「お盆玉」の存在に気付いたのは、文房具売り場でショッピングしていたとき。
いつも年末にずら~っと並ぶ、お年玉を入れるポチ袋。
あれが、なぜか夏にあるので???と思って手に取ってみると・・・
なんと「お盆玉」と書いてあるではないですか。。。。
「お盆玉~!」
いや~、びっくりしました。
そんなもの(袋というより風習)があるんだ?と。。。。。
まぁ、以前から、季節を問わずにポチ袋はありましたよ。
ちょっとしたお礼などに、お札むき出しも変だし、わざわざ祝儀袋に入れるほどの金額でも用途でもない・・・ってときに、かわいい絵柄のポチ袋はとても便利で、数種類は引き出しの奥にストックしてあります。
子供や孫におこずかいをあげるときにも、以前はティッシュにくるんだりしてたけど、かわいいポチ袋の方がスマートなので、そういうときにも使っていました。
でも、それが、堂々と「お盆玉」と銘打って売られているとは。。。。。
まぁ、確かに絵柄はかわいいものが多いですね。
夏なので、スイカや海や金魚なんて、季節感満載!
季節の風物詩ともなって、面白いものです。
お盆玉に相場ってあるの?
でも、「お盆玉」が定着したら?????
げっ!まずい!
それ、やめてよ!
と思う方も多いはず。
ただでさえ、お年玉を親戚の子供たちにねだられて辟易している人もいるでしょう。
第一、相場ってどうなのよ?
でも、心配には及びません。
あげる相手はお盆に来た孫だけでいい
お盆玉を喜んでいるのは、もらう側の子供たちは当然として、「孫に何かしてあげたい」おじいさん、おばあさんなんですね。
確かに、祖父母の立場としては、お盆をきっかけに遠方に住む子供夫婦が孫を連れて帰省してくれるのは嬉しいもの。
それで、今まででも「お小遣いだよ」とポチ袋を渡すことはよくあったので、それに「お盆玉」という名称がついたと思えばいいのです。
そう考えれば、お年玉のように、会いにも来ないような子供や孫にまであげる必要はないし、実際に会いに来てくれた子供や孫にだけあげればいいのです。
そうしたら、孫たちは「来年も来るね!」と喜んで帰省してくれるようになるでしょう。
甥や姪にはどうするか?
祖父母ではなく親世代が、甥や姪に「お盆玉」をあげるか?
これは、親戚内で協議しておけばいいですよ。
子供の人数も同じくらいでそういうやりとりが好きな一族だったら、お年玉同等にやったりもらったりをすればいいし、夏にまで必要ないと思えば、「私たち親世代はやめましょう」と打ち合わせておけばいいですね。
祖父母の方も、必ずあげなければいけないわけではありません。
お正月にもお盆にもよく会う一族なら不要だし、お正月は会わないけどお盆には必ずみんなが帰省する、というのであれば、そちらをメインにしてもいいでしょう。
お盆玉の相場はお年玉同等か以下でいい
そして、金額ですが・・・・。
もともと「お年玉」というものがありますので、それとのバランスで考えましょう。
お正月もお盆も会う場合
このようなときには、金額を半分づつや、2対1くらいにしてもいいでしょう。
まずは、今年の夏に「お盆玉」をあげて喜んでもらい、次のお正月に「夏のお盆玉もあるからお年玉は少し控えめだよ。でも、年に2回あげるからね。」と説明しておきましょう。
お正月分をお盆玉分より多くしておくのもいいですね。
お盆にしか会わない場合
最近は子供世帯だけでお正月を迎えたり、もう1方の親戚と交互に年末年始をしていたり、お正月休みに旅行をしたりで、お正月に会えない場合も増えています。
そんな子供や孫がお盆に帰省したなら、普通お年玉としてあげる同等くらいの「お盆玉」をあげてもいいですね。
お盆玉の相場
相場はお年玉同様、各家庭やもらう側の子供の年齢などで違ってきますね。
なので、お年玉にいくらくらいあげていたかを考えて、年間で考えればいいでしょう。
または、1000円とか金額を決めて、「アイスでも食べな」と毎年渡すのもいいですね。
(おタバコ代の感覚です)
事実、ロフトなどの店舗で販売しているお盆玉袋には、「自由研究費」「宿題がんばれ」なんて印刷してあるのもありました。
そういう名目を立てれば、お正月のお年玉ほど高額でもなく義務感もなく、ふとしたきっかけで「じゃ、これあげるから頑張りなよ」ってのが本当かも知れません。
お盆玉発祥の地域と郵便局がいつから始めたか?
それにしても、「お盆玉」。
一体誰が考えたのでしょう?
お盆玉発祥の地域
お盆玉の発祥は江戸時代の山形県の一部地域だなんて、まことしやかに言われているようですが、この風習は日本各地に昔からあったようですね。
昔は小さな子供も丁稚奉公に出ていたので、その子供たちに下駄や衣類などを渡す風習があったそうです。
また、お盆にも親元に帰れない子供をねぎらったりもしたのでしょうね。
この習慣が昭和初期には、子供にお小遣いをあげる習慣へと変化して、今の「お盆玉の原型」となったというのです。
『お盆玉』は登録商標?!
この「お盆玉」。
確かに聞いただけで想像がつく、よいネーミングですが、実は登録商標なんです。。。
商標権を持っているのは、山梨県の株式会社マルアイです。
この会社は、文具日用紙製品と産業用包装資材のメーカーです。
「お盆玉」は同社作成の造語で商標登録されており、2010年より販売を開始しています。
お盆玉は郵便局が火つけ役
これに目を付けたのが郵便局?
全国の郵便局がこの「お盆玉」を販売し出したのは、2014年7月14日から。
郵便局に行くと、記念切手を販売するような感じで、このお盆玉袋も売っています。
でも、なんで郵便局?
最初は、「郵便局で取り扱っている」と聞いて、
お盆に帰省できない子供がおじいちゃんおばあちゃんにハガキを書くとか?
お盆玉を渡せない孫に送る現金封筒か?
とか思ったのですが、郵便にはまったく関係ない、単なるポチ袋です。
お盆玉はいつから始まったか?
このように考えると「新しい」と思ったお盆玉も、長い歴史がありそうですね。
江戸時代からの風習、お年玉のように一般化はされていないけど、お正月もお盆も人が集まる季節です。
そしたら、当然のように子供たちには「お小遣い」がふるまわれていたことでしょう。
ポチ袋自体は、お正月用以外の用途で、これも以前からありました。
もともと夏の絵柄のものもあったし、ですね。
つまり、
・かわいいポチ袋も以前からあった。
そこに
・「お盆玉」という名称を考えて登録商標にした会社があって、
・それを全国に広めたいと普及させた郵便局の後押しがあった。
ということなのでしょう。
つまり、風習自体は昔からあったけれども、2010年の登録商標と2014年の郵便局での発売が「お盆玉」としての始まりということです。
まとめ
さて、このお盆玉。
ネーミングとしても絵柄のかわいさやバリエーションとしても、今後流行する兆しです。
でも、少子化の現代、あまりに多くの金銭が小さい子供に集中するのも考え物。
ここは、お年玉同様、本来の意味を考えて子供に適した金額をあげたいものですね。
お正月にはもう定番となったお年玉。
その夏版としてのお盆玉。
よいコミュニケーションの一助になるなら大歓迎です。